自然の風と光を取り込み、子どもたちがのびのびと育つ大らかな住まいを描いて
クリニックを開業しているT様邸はご夫婦とお子様2人(小学生、幼稚園児)の4人家族。築18年の中古住宅を購入し、全面的にリフォームすることにしました。
純和風の木造住宅は重厚感があって堅牢な反面、外の光が部屋の隅々まで届きにくく、暗い印象でした。
そこで自然の光と風を感じるようプランニングし、元気よく走り回るお子様たちの姿を安心して見ていられるような、ゆとりに満ちた間取りを目指しました。
まず、家族が集うLDKは十分な広さと天井高を活かして開放感あふれる空間に。
当初、吹抜けも検討しましたが、屋根を高くすると部屋が暗くなってしまうため、明るさを優先して部分的に梁を見せた天井を採用しました。
窓の位置を工夫したり、天窓を設けて自然光をふんだんに取り入れ、壁と天井は白で統一。
コーナーにあったキッチンを移動し、いつも家族の姿が視界に入るオープンキッチンに変更。
既にヤマハ製品をご愛用の奥様は、人造大理石の質感がお気に入りで、ショールームに何度も足を運んでカラーを厳選されました。
キッチンの扉色は、上品な栗皮色を選択され、白い壁と明るいフロアに映え、絶妙なコントラストで空間を引き締めています。
また、照明にもこだわり、梁に灯りを取り付けたり、ダウンライトを採用し温もりとやさしさを演出。
シーンによって使い分け、同じ空間でも多彩な表情を楽しむことができます。
和の趣が漂うトイレ、ホテルのような洗面室半地下、畳フロア、ロフトの3層構造も魅力
水まわりは使いやすさとお手入れのしやすさを追求する一方で、デザイン性にもこだわりました。注目すべきはまるで高級旅館のようなトイレ。
解体時に出た廃材を再利用して間仕切りの床柱と飾り障子をしつらえ、和の趣が漂う素敵な空間に仕上げています。
また、洗面室には人造大理石カウンターをオリジナルで造作。左右の大きな鏡に取り付けた間接照明がやわらかな灯りを放つとともに、背面には大容量の収納棚を設置し、洗面カウンターがいつもきれいに片付くよう工夫しています。浴室にはヤマハのBeaut PREMIOを採用。
「ミストサウナでリラックスするバスタイムが楽しみ」と奥様はご満足の様子です。
ご主人のご希望で和室を改装したホビールームも見逃せません。ここは半地下+畳敷きフロア、さらにワンステップ上がってロフトという3層構造。
半地下の窓の向こうに愛車が並ぶガレージで、ガラスのショーケースと埋め込み収納棚を備えた秘密基地のようなホビールームが忙しいご主人のプライベートタイムをゆるやかに包みます。
目指したのは早く帰りたくなる家、時が経つのを忘れてくつろげる家、家族で過ごす時間が愛しく感じられる家。お子様たちの元気な笑い声が響くT様邸では、今日もみんなでキッチンを囲み、一家団らんの楽しいひとときが生まれています。